遺産整理業務は、相続人の皆さまに代わって、戸籍集めから不動産の名義変更、預貯金の解約・払い戻しまでの相続手続きを、まとめてお引き受けするサービスです。和歌山オフィスでは、和歌山市・海南市をはじめ和歌山県内の相続を中心にお受けしています。
このページでは、ご依頼から完了までの9つのステップと、それぞれの段階で関わる和歌山の役所・金融機関を順に説明します。費用は相続手続き丸ごとサポート(遺産整理業務)のページに載せています。
ご依頼から完了までの9ステップ
- 無料相談(和歌山オフィス・オンライン)
- ご依頼と委任契約
- 戸籍を集めて相続人を確定する
- 財産を調べて財産目録をつくる
- 遺産分割の話し合いと遺産分割協議書
- 不動産・預貯金などの名義変更と解約
- 相続税の申告が要るかの確認(財産を調べる段階から、必要なら税理士と)
- 不動産を売る・活かすときのご相談
- 完了のご報告
先に確かめておく3つの期限
相続手続きには、法律で期限が決まっているものがあります。ご相談の最初の段階で、どれに当てはまるかを確認します。
| 期限 | 手続き | 窓口(和歌山の場合) | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 相続を知った時から3か月 | 相続放棄・限定承認 | 亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所(和歌山市・海南市なら和歌山家庭裁判所の本庁) | 民法915条1項 |
| 相続を知った日の翌日から10か月 | 相続税の申告・納付(必要な場合) | 亡くなった方の住所地の税務署 | 相続税法27条1項 |
| 相続と不動産の取得を知った日から3年 | 相続登記の申請 | 不動産の所在地を受け持つ法務局 | 不動産登記法76条の2第1項 |
STEP1 無料相談
和歌山オフィス(〒640-8341 和歌山市黒田三丁目13番20号 オフィスうおずみ202号/JR和歌山駅東口から徒歩13分・駐車場1台分)で、司法書士がお話を伺います。相続人が県外に住んでいて和歌山まで来るのが難しい場合は、オンラインでの面談や、大阪オフィスでの面談もお受けしています。
この段階で伺うのは、亡くなった方の住所と本籍、相続人になる方、遺言書があるかどうか、主な財産(不動産のある市町村、取引のあった銀行など)です。固定資産税の納税通知書や通帳など、お手元にある資料をお持ちいただくと、見通しを立てやすくなります。そのうえで、どこまでを当事務所が引き受けるか、どの順番で進めるかの方針を決めます。
STEP2 ご依頼と委任契約
進め方と費用にご納得いただけたら、正式にご依頼いただきます。遺産整理業務は相続人全員のための手続きなので、相続人の皆さまそれぞれと委任契約を結びます。以後のやり取りは、代表の相続人の方を窓口にして進めることができます。書類への署名などは郵送でも行えるため、遠方の相続人の方も和歌山まで何度も来ていただく必要はありません。
STEP3 戸籍を集めて相続人を確定する
亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍と、相続人全員の戸籍をそろえ、誰が相続人なのかを確定させます。本籍が何度も移っている方、県外に本籍があった方でも、当事務所が取り寄せます。
なお、ご家族がご自分で集める場合は、本人・配偶者・父母や子など直系の家族の戸籍であれば、本籍地でない市町村の窓口でもまとめて請求できる「広域交付」が使えます(戸籍法120条の2)。
戸籍がそろったら、相続関係を1枚にまとめた「法定相続情報一覧図」を法務局に出し、写しの交付を受けます(不動産登記規則247条)。申し出先は、亡くなった方の本籍地・最後の住所地、申出人の住所地、亡くなった方名義の不動産の所在地のいずれかを受け持つ法務局で、和歌山市・海南市の方なら和歌山地方法務局(本局)が当たります。この写しは、相続登記のほか、金融機関などの手続きでも戸籍の束の代わりに使える場面があり、何か所もの窓口に戸籍一式を出し直す手間を減らせます。
STEP4 財産を調べて財産目録をつくる
相続人の皆さまから伺った手がかりをもとに、プラスの財産と借金などのマイナスの財産を洗い出し、「財産目録」にまとめます。
- 不動産:固定資産税の納税通知書のほか、不動産のある市町村の名寄帳などで確認します。亡くなった方が登記名義人になっている不動産を一覧にした「所有不動産記録証明書」を、相続人が法務局に請求する方法もあります(不動産登記法119条の2第2項)。山林や田畑、祖父母の名義のまま残った土地が見つかることもあります。
- 預貯金:取引のあった金融機関ごとに、亡くなった日現在の残高証明書を取ります。ゆうちょ銀行は、所定の「相続確認表」の裏面にある照会書で、亡くなった方の貯金を調べてもらえます。
- 株式・投資信託など:証券会社などに取引の有無と残高を確認します。
借金が多いと分かった場合は、相続放棄(3か月以内・民法915条1項)を検討することになるため、この段階はできるだけ早く進めます。
STEP5 遺産分割の話し合いと遺産分割協議書
財産の全体が見えたら、相続人の皆さまで分け方を話し合います(民法907条1項)。当事務所は、どの分け方なら登記や解約がどう進むか、法律と手続きの面から中立の立場でご説明し、決まった内容を「遺産分割協議書」にまとめます。協議書には相続人全員に署名と実印の押印をいただきます。
話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所の調停や審判で分け方を決めることになります(民法907条2項)。この段階は弁護士の業務になるため、その場合は弁護士へのご相談をご案内します。
分け方が決まる前に葬儀費用などで当面のお金が要る場合は、相続人がひとりで、預貯金の一部(相続開始時の残高の3分の1に自分の法定相続分を掛けた額。1つの金融機関につき150万円まで)を払い戻せる制度もあります(民法909条の2、平成30年法務省令第29号)。
STEP6 不動産・預貯金などの名義変更と解約
不動産(相続登記)
遺産分割協議書にもとづいて、不動産の名義を引き継ぐ方に変えます。登記の申請先は、不動産の所在地を受け持つ法務局です。和歌山県内の不動産登記は、次のように分かれています。
| 法務局 | 受け持つ地域(不動産登記) |
|---|---|
| 和歌山地方法務局(本局) 和歌山市二番丁3 |
和歌山市、海南市、有田市、岩出市、紀の川市、海草郡紀美野町、有田郡(湯浅町・広川町・有田川町) |
| 橋本支局 | 橋本市、伊都郡(かつらぎ町・九度山町・高野町) |
| 田辺支局 | 田辺市、西牟婁郡(白浜町・上富田町・すさみ町)、日高郡みなべ町 |
| 御坊支局 | 御坊市、日高郡(美浜町・日高町・由良町・印南町・日高川町) |
| 新宮支局 | 新宮市、東牟婁郡(那智勝浦町・太地町・北山村・古座川町・串本町) |
和歌山地方法務局「不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」による(2026年10月13日に確認)。
相続登記は、2024年4月1日から申請が義務になっています。自分が相続人になったことと、その不動産を取得したことの両方を知った日から3年以内に申請しなければなりません(不動産登記法76条の2第1項)。県外にお住まいの相続人が和歌山の不動産を相続する場合も、当事務所が和歌山の法務局への申請まで行います。
預貯金
銀行・信用金庫・農協・ゆうちょ銀行など、金融機関ごとに相続の届け出をし、それぞれが決めた書類を出して、解約・払い戻しや名義変更をします。届け出の方法や書式は金融機関ごとに違います。たとえばゆうちょ銀行では、亡くなったことの申し出のあと、「相続確認表」を出し、案内された必要書類をそろえて払い戻しを受ける、という順番です。
紀陽銀行やきのくに信用金庫など県内の金融機関と、大阪など県外の銀行・証券会社に口座が分かれている場合も、窓口ごとの書類をそろえ、払い戻されたお金を分け方どおりに各相続人へお渡しします。
株式・投資信託など
証券会社や株主名簿管理人で、相続人の口座へ移す手続きをします。売って現金で分けたい場合は、移したあとに売却します。
STEP7 相続税の申告が要るかの確認
相続税の申告が要るかどうかは、財産を調べる段階から確かめます。目安は、遺産の額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるかどうかです(相続税法15条1項)。判断には借入金や一定の生前贈与も関係し、配偶者の税額軽減などで税額がゼロになる場合も、申告が必要なことがあります。申告と納付の期限は、相続を知った日の翌日から10か月以内です(同法27条1項)。
申告書を出す先は、亡くなった方の死亡時の住所地を受け持つ税務署です(相続税法附則3項)。たとえば和歌山市の方なら和歌山税務署(和歌山市二番丁3 和歌山地方合同庁舎)、海南市・海草郡の方なら海南税務署(海南市名高255の4)です。申告が要る場合は、相続税にくわしい税理士をご紹介します。
STEP8 不動産を売る・活かすときのご相談
相続した家や土地を売るか、貸すか、持ち続けるかは、名義の手続きと並行して考えられます。売るときの税の特例(空き家の特例など)には期限や、売るまで貸していないことなどの条件があるため、売る・貸す可能性があれば早めにご相談ください。売却を考える段階になったら、株式会社ARIA Partnersと連携してご案内します。売る前に必要な登記の流れは相続不動産の売却前に必要な相続登記にまとめています。
STEP9 完了のご報告
すべての名義変更・払い戻し・お引き渡しが済んだら、何をどう手続きしたかを書いた完了報告書を作り、代表の相続人の方にご報告して、業務は終わりです。
戸籍収集から遺産分割協議書の作成、名義変更までをまとめて依頼したい方は、相続手続き丸ごとサポート(遺産整理業務)をご覧ください。
相続のお悩み、まずは無料でご相談ください
和歌山市・海南市の相続手続きは、司法書士法人ARIAグループ 和歌山オフィスにご相談ください。お電話・LINE・お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせいただけます。
出典
- 民法 883条・907条・909条の2・915条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- 民法第九百九条の二に規定する法務省令で定める額を定める省令(平成30年法務省令第29号)https://laws.e-gov.go.jp/law/430M60000010029
- 戸籍法 120条の2(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224
- 不動産登記法 76条の2・119条の2(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
- 不動産登記規則 247条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/417M60000010018
- 相続税法 15条・27条・附則3項(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000073
- 和歌山地方法務局「不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」https://houmukyoku.moj.go.jp/wakayama/table/shikyokutou/all.html
- 法務局「法定相続情報証明制度」https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000013.html
- 国税庁「税務署の所在地などを知りたい方(和歌山県)」https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/location/wakayama.htm
- ゆうちょ銀行「ゆうちょの相続手続き」https://www.jp-bank.japanpost.jp/tetuzuki/souzoku/tzk_szk_flow.html
- 裁判所「和歌山地方・家庭裁判所の管轄区域」https://www.courts.go.jp/about/sosiki/kankatu/wakayama/index.html
- 裁判所「管内の裁判所の所在地(和歌山)」https://www.courts.go.jp/wakayama/about/syozai/index.html